一夜漬け音楽理論 音楽理論

和音

 

はじめに

「一夜漬け音楽理論編」四時間目は、音楽を構成する三大要素のうちの一つ、「和音」について解説します。
非常に大切な要素ですので少し内容は多いですが、難しい言葉は使いませんので頑張ってついてきてください。

音楽の三大要素

音楽の三大要素という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
また、なにが三大要素に含まれると思いますか?

音楽の三大要素は、

  • リズム(拍子)
  • メロディ(旋律)
  • ハーモニー(和音)≒ コード

であると言われています。

リズムやメロディについては音楽理論を勉強していなくてもなんとなくわかると思いますが、
今回の主題である「ハーモニー(和音)≒ コード」についてはわからないという人も多いと思います。

リズムは音が作り出す「周期」のことを表します。
主にドラムやパーカッションのような楽器がこのパートを担当します。

メロディは音がその長さや音程の上下を行うことによって作り出す音のことを表します。
主にボーカル・歌や、ギターのソロなどがこのパートを担当します。

それではハーモニー(和音)とはどのようなものなのでしょうか。

ココがポイント

音楽の三大要素は「リズム」「メロディ」「ハーモニー」

コードとは

より音楽においてよく使用される言葉におきかえ、
ここからはハーモニー(和音)を「コード」と表記します。

コードとは、「複数の音程の音が同時に鳴り、音が重なり合ったもの」をさします。

複数の音程の音が同時に鳴ることで、
その音の響きにより、音楽の印象を大きく左右します。

複数の音を同時に鳴らせばそれはコードであると言えますが、
一般的には、特定の音程の組み合わせに名前をつけ、それをコードと呼ぶと考えてください。

それでは次は名前の付いたコードの代表例を見てみましょう。

ココがポイント

コードとは複数の音程の音が同時に鳴ったもの。音楽の印象を左右する。

基本的なコード

それでは最も基本となるコードを見てみます。
以下の図を御覧ください。

ドとミとソの音を同時に鳴らした状態を表したものです。
もしもピアノのような鍵盤楽器や DTM 環境があれば、実際に音を鳴らしてみてください。

非常に明快な、美しい響きがすると思います。

コードは、そのルート(根音)(一番低い音)の英語名で呼びます
つまり、上記のコードは 「C」という名前のコードになります。
(※大文字の太字で表記されることが多いです)

またこのように3つの音程からなるコードを三和音(トライアド)と呼びます。
最も一般的なのがこの三和音です。
(※同様に4つの音程から鳴るコードを四和音とも呼びます)

ココがポイント

コードには名前がついている物がある。基本のコードはルートの音程の英語名で呼ばれる。

メジャーコードとマイナーコード

スケールやキーにメジャーとマイナーがあったように、コードにもメジャーとマイナーが存在します。
それでは代表的なメジャーコードとマイナーコードを見てみましょう。

メジャーコードの例(Cメジャー)

まずはメジャーコードの例を見てみましょう。
ドミソからなるコードで、「Cメジャー」というコードです。

あれれ、先程出てきたコードと全く同じですね。

そう、Cコードは、より正確に言うのであれば、Cメジャーという名前になります。
一般的に、名前にメジャーのみが付く場合、略して呼ばれることが多いです。

マイナーコードの例(Dマイナー)

それではマイナーコードの代表例を見てみましょう。
C から一つずつ音程を変えたコードです。

実際に弾いてみると、どこか悲しげな切ないようなそんな響きがすると思います。
(コードに抱く印象は人それぞれなので一概には言えませんが)

このレファラからなるコードは「Dマイナー」という名前がついています。

あれれ、コードはルートの音の名前だから 「D」ではないの?
という当然の疑問が出てきますが、「D」というコードは別に存在します。

具体的には上の図が D なのですが黒鍵が出てきてなにやらややこしいので、
ここではレファラはDマイナーと呼ぶのだと思っていただければ大丈夫です。

※メジャーとマイナーがどうやって区別されるのか、
その原理を知らないと眠れないという人は、もう少し詳しく解説しているこちら(※執筆中)を見ていただければと思います。

またDマイナーは「Dm」のように記述します。
小文字の m がマイナーを表します。

ココがポイント

コードにもメジャーとマイナーがある。マイナーコードは「Dm」のように記述する。

コードの数

それでは、コードは全部で何個あるのでしょうか。
音程(12) × メジャーとマイナー(2)で 24 個くらい?

と考えた方もいると思います。

しかし、先程も説明した通りコードには 三和音以外にも四和音・五和音というものもあります。
そして三和音もメジャーとマイナーだけでなく他にもいくつか種類があります。

もうおわかりの通り、コードの数はとてつもなく多いということだけはわかると思います。
それらすべてを覚えていかなければいけないのでしょうか。

安心してください。すべての名前の付いたコードは特定の法則に則っていますので、
その法則さえ覚えてしまえば音の組み合わせから構成音を割り出すことも、構成音からコード名を割り出すことも可能です。

次の節では最も基本の法則を見てみましょう。

※ここで私が普段お世話になっている、コードを一覧することができる大変便利なサイトを紹介します。
少し覗いてみてください。コードの深淵が垣間見える思います。
ミュジオリー音楽理論 ≫ コード・リファレンス

Cメジャースケールのダイアトニックコード

スケールの話は覚えているでしょうか?
特定の音程で構成された音の集合のことです。

軽く復習ですが、こちらがCメジャースケール(Cから始まる全全半全全全半ずつ上がっていくスケール、全て白鍵になる)の図です。

これらの音程(白鍵のみ)を使った3和音を見ていきます。
全部で7種類あり、一夜漬け編で出てくるコードはこれが全てです。

C(ドミソ)

Dm(レファラ)

Em(ミソシ)

F(ファラド)

G(ソシレ)

Am(ラドミ)

Bdim(シレソ)

以上です。
そう、ルートを基準として、右に一つずつ飛ばして2音追加したものが
Cメジャースケールにおける代表的な三和音になります。
※これが最も基本的な法則になります。

また、このようなにあるスケールにおける代表的なコードを
そのスケールの「ダイアトニックコード」と呼びます。

おわりに

以上で「一夜漬け編」四時間目、「和音」はおわりです。
次は「コード進行」になります。

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