一夜漬け音楽理論 音楽理論

一夜漬け音楽理論・調

 

はじめに

「一夜漬け音楽理論編」三時間目は、音楽理論のキホンのン、「調」について解説します。

調とは

音楽理論における「調」は、英語では「キー」と呼びます。
一般的にはキーと呼ばれることが多いので、この講座でもキーと呼びます。

カラオケなどで、
キーを上げ下げする
といった言葉を聞いたことはあるでしょうか?

その「キー」です。

ここで前回の音階を思い出してみましょう。

これはドから始まる C メジャースケールでしたね。

そしてこのCメジャースケールの音が主に使用される曲のキーを、
Cメジャーキー(ハ長調)と呼ぶのです。

「キー」とは、楽曲の中で主に使用される音階(スケール)がなにか、を表した言葉なのです。

ココがポイント

キーとは楽曲の中で主に使用されるスケールを表したもの
例えばCメジャースケールからなる曲のキーはCメジャーキーと表す

24 のキー

Cメジャースケール(ドレミファソラシド)からなる楽曲のキーが Cメジャーキーであると説明しました。
それでは他にどのようなキーが存在するのでしょうか。

まずわかりやすいのが、前回紹介した Aマイナースケールからなる Aマイナーキーです。

メジャースケールとマイナースケールがあるように、
キーにも、メジャーキーとマイナーキーが存在します。

では実際に何種類存在するのかというと、
全部で24種類あります。

数に狼狽える必要はありません。

以下の画像をご覧ください。

ピアノの鍵盤の1オクターブ(音が一周する音程:例えば上の図では低いドから高いドまで)全てにマーカーをつけてみました。
その数を数えてみましょう。

全部で 12 個あったはずです。

それらの各音から始まる(主音とする)キーがメジャーとマイナー分あるため、
全部で 24 種類というわけです。

ココがポイント

キーにはメジャーキーとマイナーキーが存在する
キーは全部で24個。各音を主音とするメジャーキーとマイナーキーがある。

メジャースケールの作り方

突然ですが、もし手元に楽器やDTM環境があれば、Dメジャースケール(レを主音とするメジャースケール)を弾いてみてください。

Cメジャースケールが Cから始まる 白鍵盤の音なので、
Dメジャー・スケールは D から始まる白鍵盤の音(レミファソラシドレ)、、、
に思えますが、実は違います。

メジャースケールが奏でる響きは、明るい、明瞭な感じのする、
ドレミファソラシドの響きと同じでなければなりません。

レミファソラシドレ、では、響きが全く異なるはずです。

それでは、各音から始まるメジャースケールはどのように決まるのでしょうか。

Cメジャースケールの音階の隣との音程を以下の図に表します。

ドから順に、「全全半全全全半」という順に並んでいます。

この「全全半全全全半」こそが、メジャースケールの響きを作る音階なのです。

これを レから始まる「全全半全全全半」とするとどうなるでしょうか?
以下に図で表します。

右の鍵盤に移動するたびに半音ずつ上がると以前説明しました。
レから始まり、「全全半全全全半」となるのは、図の紫のマーカーをつけた部分になるのです。

実際に楽器で弾いてみるとわかりやすいのですが、
ドレミファソラシドと同じ響きで、全体的に音が高くなったのがわかるかと思います。

これこそがカラオケでの「キーを上げる」の正体です。
キーを上下することで、曲の響きはそのままに、全体的に音を高くしたり低くしたりすることができるのです。

ココがポイント

メジャースケールは「全全半全全全半」の順に並ぶ音階
キーを上下することで、曲の響きはそのままに、全体的に音を高くしたり低くしたりできる

マイナースケールの作り方

それではマイナースケールの作り方も見てみましょう。
基準となる Aマイナースケールを以下の図に表します。

ラを主音とし、「全半全全半全全」の順で並んでいます。

この音階がマイナースケールの正体です。

それでは、Gマイナースケールを作ってみましょう。
G(ソ)の音を主音とした「全半全全半全全」の順に並ぶ音階です。

以下に表します。

ソを主音として「全半全全半全全」の順に並んでいるのがわかるでしょうか?

ココがポイント

マイナースケールは「全半全全半全全」の順に並ぶ音階

おわりに

以上で「一夜漬け編」三時間目、「調」はおわりです。

次は四時間目に進んでも良いですし、もっと調について詳しく勉強したくなった場合は「一週間編」の「調」のページを覗いてみても良いでしょう。

▶ 四時間目「和音」へ

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